6年ほど前になります。
東京大学医学部附属病院の女医さんが、お一人で「外見ケア外来」を立ち上げて、がん患者さんの外見ストレスに対応している記事を、web上に彦田が見つけました。彦田社は美容ディーラーですから、カツラやカバーメイクなど、現場の医師がどのようなことをやっているのか、大変気になったのは事実です。乳腺外科の分田貴子先生とおっしゃいます。
小職の高校時代の親友で、鈴木誠医師(東大医学部卒、東京大学医学部附属病院泌尿器科講師から現在横浜で開業中)がいます。東大の人脈で、分田先生にお会いしたい旨聞いたところ、分田先生の上司は鈴木先生の東大医の同級生とわかり、すぐ紹介いただけました。その先生は第一外科教授で、当時東京大学医学部附属病院院長であり、現在は国立がん研究センター中央病院院長であります瀬戸泰之先生です。
分田先生のお部屋で色々とお話しさせていただきましたが、女性とはいえ現役の外科医師ですので、メイクなどの直接的な技術は、我々美容界のスタッフさんの方が上手だと推察し、早々から、「先生我々と一緒にサービス開発しましょう」と申しいれ、すぐにご賛意をいただきました。現在東京大学医学部附属病院と当該サービスの開発を目的として、共同研究契約を結んでおります。
まずは地元金沢大学附属病院に分田先生の活動を見ていただきたく、金沢に来ていただいて、知友の病院長他幹部の方々にプレゼンして頂きました。そこに関係者と想定して、知友の大手サロンオーナ数名も一緒に聞いていただきました。しかし、医療関係者に治療ではない美容サービスの提案はあまり響かず、少し時代的には早かったのかなという感想でした。ただ話を聞いていただいたhanabusa山本オーナーは、思いに共感されたようで、すぐにご自身のサロンの一部を改装して、一般美容レベルを超えた悩みに対応する専門サロン「hanabusa co medical」を開設するに至ったのです。この活動が、まさに今に繋がっています。
我々が取り組んで参りましたカツラのフィッティングやケア、カバーメイクアップ等、業界のトップスタイリストを擁して研究開発して参りました。その質には強く自信を持っており、今までとは全く違ったone stopのサポートにより患者様のQOL向上に資したいと思っております。
瀬戸元東京大学医学部附属病院院長ともご縁をいただき、当該研究会への会長就任内諾等、医療界の関係各位、また厚生労働省関係部局へのアプローチなど、積極的な参画を目指しております。
地域のがん患者様に対して、
※/エピテーゼ(Epithese)とは、身体にとりつける人工ボディパーツのことです。
目や鼻などの顔面、爪や指などといった体の一部分を、人体そっくりに再現していて、身体の一部を失ってしまった人の見た目を補うことで、外見だけでなく、その心をもケアする医療用具となっています。