乳がんは乳房にできる悪性の腫瘍です。⺟乳を乳頭まで運ぶ乳管から発⽣することが多く、
進行すると徐々に乳腺の外や離れた臓器に広がっていきます。
誰にでも乳がんにかかるリスクはありますが、日本人女性の場合、乳がんは
30代後半から増加しはじめ、40-50代は注意が必要と言われています。
※参考:国立がん研究センター「がん情報サービス」
・家族(祖父母、父母、兄弟姉妹)で乳がんや卵巣がんにかかった人がいる
・初潮が早く(11歳以下)、閉経が遅い(55歳以上)
・初産が30歳以上、または出産経験、授乳経験がない
・閉経後の肥満
※参考:日本乳がん協会「患者さんのための乳癌診断ガイドライン」
・2003年に比べると約3倍以上の乳がん罹患リスクが高まっている。
・乳がん死亡数は、約1.5倍。
参考:国立がん研究センター「がん情報サービス」
<マンモグラフィー検診とは?>
少ない放射線の量で安全に乳がんの検出ができます。
透明の圧迫板で乳房をはさみ、薄く伸ばして撮影します。
<メリット>
・早期乳がんのサインである、石灰化や乳腺の全体像をとらえやすい。
・検診受診の継続によって、乳がん死亡率が低下することが統計学的に証明されている。
・撮影方法が定められており、過去の画像と比較しやすい。
<デメリット>
・痛みを伴うことがある。
・年齢・乳腺量の個人差により、詳細な診断ができないことがある。
・妊娠中やその疑いがある時は検査不可能。
※マンモグラフィに伴う疼痛は個人差があります。
・40歳以上の女性を対象に2年に1回の受診が推奨されています。
・検査項目は問診とマンモグラフィーです。
<超音波検診とは?>
産婦人科で胎児を見る超音波診断装置と同じなので痛みはありません。
乳腺内の腫瘤や乳管拡張などの変化を観察します。
<メリット>
・妊娠中でも施行可能
・乳腺が発達している人や若年者(40歳以下)で、痛みなく検査ができる。
・小さなしこりをみつけやすい。
・しこりの質的診断をしやすい。
<デメリット>
・石灰化の評価がしづらい。
・がん以外の良性の所見も見つかりやすく、再検査となる可能性が高くなる。
・施行者の技量に依存する。
・検診での有効性の確認が未だ確立されていない。 (厚生労働省指定研究が進行中)
マンモグラフィー・超音波ともに検診として優劣があるわけではなく、
検出するのを得意とする病状に違いがあります。個人の状態により、より適切な検査が異なります。
検診の選択に迷う場合は、担当の医師とご相談ください。
医療と美容のプロフェッショナルが連携し、アピアランスケア(外見ケア)を通して
患者様にとってストレスフリーな社会づくりを目指します。
「乳がん」についても身近な問題として捉えて頂けるよう
ブログ配信などを通して啓発活動を行っています。