アピアランスケアという考え方
コラム
アピアランスケアとは
アピアランスケアは、がん治療で起こりやすい外見の変化に向き合うためのケアです。
脱毛や肌の乾燥などの変化は、日常生活の不便だけでなく、気持ちの揺れにもつながります。
見た目を整えることは、治療と生活を続けるための「自分らしさ」を支える一つの手段です。
見た目を整えることで心が晴れやかに
外見の変化を放っておくと、人に会うことを避けたり、外出が怖くなったりしてしまうことがあります。
反対に、必要な部分を整えるだけで、行動の選択肢が戻ってくることもあります。
アピアランスケアは、外見だけではなく内面の負担を減らすための工夫とも言えます。
どんなケアが含まれるか
外見の変化は人によって違います。代表的には、次のような領域があります。
髪、肌、爪のいずれも、体の状態や治療内容により起こり方が変わるため、「自分に必要な領域」から取り入れるのが現実的です。
・ウィッグや帽子など、髪の変化への備え
・敏感になりやすい肌へのスキンケア
・気分転換にもなるメイクの工夫
・爪の変色や割れなどに対するネイルケア
必要な範囲だけ取り入れてよく、全部を完璧にやる必要はありません。
「続けられる方法」を選ぶ
治療中の肌や頭皮は、普段は問題ない刺激でも負担になることがあります。
自己流で頑張りすぎるより、低刺激で続けられる方法を選ぶことが大切です。
情報が多いほど迷いやすい時期でもあるので、医療者や専門家の発信する内容を参考にしながら、自分に合う方法を見つけていきましょう。
ひとりで抱えないで
アピアランスケアは、見た目だけの話ではありません。
外見の変化を「予定」や「選択肢」に置き換えていくことで、不安は少し整理できます。
小さな違和感の段階から相談して大丈夫です。
できるところから始める
例えば、髪の変化が心配ならウィッグや帽子の情報を集めるところから、肌が揺らぎやすいなら洗浄と保湿を見直すところから始められます。小さな工夫でも、外出や人と会う場面の不安が整理され、生活の選択肢が広がります。
FOR ACとは
がん治療の過程で変わっていく外見に、そっと寄り添うために生まれた「見た目外来」です。
髪や肌、爪など外見の変化に不安を感じたときに、アピアランスケアを学んだプロフェッショナルが、あなたに合う方法を一緒に整理し、安心して暮らすためのサポートを行います。
たとえそれが、まだ「悩み」と呼べるほどではなくても。
がん患者の方が自分らしさを取り戻すための選択肢として、いつでも気軽に思い出してほしい場所です。

